太陽と月の行進曲
「いつから?」
「こないだ気がついた」
軽く咳をすると、そっと勇樹の身体が離れた。驚いたように顔を覗きこまれて聖美は微笑む。
「勇樹くん。いつも元気いっぱいに遊んでたから。いつも、見てたの」
「いつから?」
「わかんない。わかんないけど、いつも、見てたの」
勇樹はゆっくりと親指で聖美の涙を拭い、ふっと笑みを浮かべた。
「やべぇ。すっげぇ嬉しい」
「うん。私も嬉しい。だから、勇樹くんはいつまでも太陽でいてね?」
その言葉に、勇樹は空白になった。
聖美の言葉が、よく解らないというキョトンとした顔。
「奈々ちゃんがね、言ってたの。勇樹くんは太陽で、私は月なんだって」
「あー……」
勇樹は空を眺めて、苦笑した。
「あいつもたまにはいいこと言うな」
「うん?」
「じゃ、俺が笑ってる限り、お前は笑っててくれるってことかな?」
「へ?」
「だってさ、月って、太陽の光を浴びて、光ってるわけだろう?」
たぶん、違う意味でいったと思う。
そう思ったが、聖美は勇樹の言葉の方が気に入った。
「こないだ気がついた」
軽く咳をすると、そっと勇樹の身体が離れた。驚いたように顔を覗きこまれて聖美は微笑む。
「勇樹くん。いつも元気いっぱいに遊んでたから。いつも、見てたの」
「いつから?」
「わかんない。わかんないけど、いつも、見てたの」
勇樹はゆっくりと親指で聖美の涙を拭い、ふっと笑みを浮かべた。
「やべぇ。すっげぇ嬉しい」
「うん。私も嬉しい。だから、勇樹くんはいつまでも太陽でいてね?」
その言葉に、勇樹は空白になった。
聖美の言葉が、よく解らないというキョトンとした顔。
「奈々ちゃんがね、言ってたの。勇樹くんは太陽で、私は月なんだって」
「あー……」
勇樹は空を眺めて、苦笑した。
「あいつもたまにはいいこと言うな」
「うん?」
「じゃ、俺が笑ってる限り、お前は笑っててくれるってことかな?」
「へ?」
「だってさ、月って、太陽の光を浴びて、光ってるわけだろう?」
たぶん、違う意味でいったと思う。
そう思ったが、聖美は勇樹の言葉の方が気に入った。