神様、どうか。



「クリーニング代。」

「え?」


予想してなかった言葉に、一瞬何のことか分からなかったけど、絢香さんが財布をバックから取り出すのを見て思いあたる。


ああ、この前のパーティで私が着てたドレスのことか。


「大丈夫ですよ?全然シミになりませんでしたし。」


しかも取り出そうとしてるのは、万札を数枚。

いやいやそのお値段だと、私のドレス買えちゃうから。


まだ学生だっていうのに、さらりとそんなお金出せるのか。

セレブって、怖い。


そして、

「…そう。」


あっさり万札を財布になおすご令嬢。

あ、そこは素直なのね。

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