神様、どうか。


そんな会話をしているうちに、テーブルの上には見た目から冷たそうなビールがジョッキで来た。


わあ、おいしそう。泡がすごくきめ細かい。


「迷惑かけたな。」


そう言って社長がグラスを傾けたので、コツンとお互いのグラスをぶつけた。


ビールに口をつけると、見た目通りのクリーミーな泡。


いつも思うけど、なんでお店によってこんなに味が変わるんだろう。


ああ、おいしい。


ちらりと隣を見ると、社長もゴクゴクとビールを飲んでいる。


上下する喉仏が妙に色っぽい。


袖まくりされたシャツから見える、社長の腕に浮き出た血管にまたドキドキしてしまう。

< 113 / 284 >

この作品をシェア

pagetop