神様、どうか。
神様、キャパオーバーです。
社長への思いを自覚してから数日。
どこに居ても、何をしていても頭の隅っこに社長の姿が浮かんでしまう私は相当重症だ。
情けないことに仕事のペースもすっかり落ちて、少し溜まり気味。
でもこんな事じゃ駄目だ。
目を覚ませ、幸子。
ぱんぱん、と両頬を叩いて気合いを入れていると、午前業務の終了を告げる鐘が鳴ってしまった。
課長席の後ろにある時計を確認すると、確かに12時。
ああ、しまった。目標まで全然たどり着いてないのに。
取り敢えず、昼ごはんを食べようと財布を手に席を立つと、後ろから誰かが私の名前を呼ぶのが聞こえた。
「間宮、ちょっといいか?」
振り返ると、そこに居たのは同じ課の先輩赤木さん。