神様、どうか。
「昼飯、一緒に行かないか?」
「あ、はい!」
赤木さんからのランチのお誘いに正直、ビクッとしてしまう。
今日はお弁当を持ってきていないし、何の問題もないけど。
それに、赤木さんとランチに行くのは珍しいことでもないし。
それでもなぜ足取りが重くなってしまうかと言うと、この間、社長秘書さんから電話を取り次いでもらったときのあの目。
ものすごく、何かを言いたげな目をしていた。
まあ普通に考えて、一事務員である私に社長秘書から名指しで電話があるのはおかしい。
絶対怪しまれているはず。
でもあれ以来、そのことについて何も聞いてこないから安心してたのに。
二人きりでランチなんて、とても危険な気がする。