神様、どうか。
「あれは、その…。」
しまった。なにか言い訳を用意しとくべきだった。
最近、自分自身の気持ちに振り回されっぱなしだった私はそこまで気が回ってなかった。
でも、何か言わなきゃ。
「社長の決裁済みの書類が溜まってるので取りに来いと言う内容でして。」
なんとか絞り出した言い訳。まあ、ありえない話ではない。
けど、その内容で私を指名するのはおかしい。
でも何とか乗り切りたい。お願い、突っ込まないで下さい。
「ふーん。」
聞いてきた割には、興味のなさそうな反応。
乗り切った?
「間宮、お前社長となんかあんの?」
乗り切ってなかった。