神様、どうか。
「ふーん、そうか。」
「そうですよ。」
今度こそ乗り切った?
早い事切り上げて帰りたくて、時計を確認すると、昼休み終了までまだ時間がある。
おばさん、料理出すの早すぎだよ。
何も言わない赤木さんに、痺れを切らしそうになった時、ついに赤木さんが口を開いた。
「じゃあ、俺がこの前ロイヤルプレジデントホテルで見たのも間宮のそっくりさんか。」
「え…。」
ロイヤルプレジデントホテルとは、この間私と社長、あと絢香さんと相川さんで食事をしたところ。
「間宮、全部吐くなら女子社員の噂消しといてやるよ。」
赤木さんは、そう言うと艶っぽく笑った。
敏腕営業の赤木さんなら、それくらいできそうだな。降参です。