神様、どうか。

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結局、お母さんの素敵な笑顔に断り切れずご馳走していただくことになった。


入ったのは公園の近くにあった、桃ちゃんのお母さん椿さんのおすすめだといカフェ。


桃ちゃんはおいしそうにシナモンプリンという物を食べ、すっかり笑顔だ。


「桃ちゃん、おいしい?」

「うん!」


元気よく答えた桃ちゃんの頰には食べこぼしたプリンがついている。

ああ、なんて可愛いんだろう。


「桃ちゃんはいくつなの?」

「5歳。」


手も使って答えてくれた桃ちゃんの頰を椿さんが拭いているとき、ようやく私の頼んだホットチャイがきた。


同じものを頼んだ椿さんの元には、とっくについていたのに。


「ん、美味しい!」

「でしょう?」


口をつけると、独特のスパイスの香り。


椿さんが連れてきてくれたこのお店は、スパイス専門店で、チャイにもお店オリジナルのブレンドスパイスがたっぷり入っている。


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