神様、どうか。
「幸子ちゃんは、晃と話したことある?」
「あ、はい。最近、少し縁があって。」
「へえ…。」
椿さんは、少し考え込む素振りを見せた。
「幸子ちゃんって、もしかして晃の彼女だったりしたりする?」
伺うように聞いてくる椿さんに、ドキッとさせられる。
「いや!とんでもないです!」
ここで、はい彼女ですって言える存在になれればいいのにな。
なんて、言えるような立ち位置でもないけど。
「えー、とんでもないってどういうこと?我が弟ながら、割とイケてる方だと思うんだけどなー。」
上目遣いで意地悪く言いながら、ジンジャーエールをカラカラとマドラーで混ぜる椿さん。
ああ、ちょっと社長に似てるかも。