神様、どうか。


ありえない、と心の中で叫びながらお弁当を返金してもらうためお惣菜屋さんに急ぐ。


まあ、確認しなかった私も悪いしな。


ついでに晩ご飯の買い物もしておこう。


あと数百メートルでお惣菜屋さん、というときバックの中でスマホが鳴り出した。

え、誰だろう?


『ーーcalling:椿さん』


取り出したスマホの画面を見ると、表示されているのは社長のお姉さんである椿さんの名前。


この前、一緒にお茶をした別れ際にお互いの連絡先を交換していた。


でも、なんだろう。


椿さんがかけてきた理由に見当がつかないまま、通話ボタンを押す。


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