神様、どうか。
「ーーーもしもし。」
『あ、幸子ちゃん?お久しぶり。』
「お久しぶりです。この前は、ありがとうございました。」
『ううん、こっちこそごめんなさいね。
でも楽しかったわ。』
椿さんの声はこの前会った時と変わらず、ひとまず安心する。
でも、その安心は一瞬で終わった。
『あのね、幸子ちゃんにこんなお願いして悪いんだけど』
椿さんの声のトーンが落ち、真剣なものになりドキリとする。
なにか、あったのだろうか。
『私と晃の祖母が倒れて、今病院に運ばれたところなんだけど、』
「え?!」
きっと最後まで話を聞くべきなんだけど、あまりにも驚きすぎて椿さんの話を遮ってしまった。
……おばあさん。