神様、どうか。


いまいち状況を把握しきれてない桃ちゃんにとっては、退屈で堪らなかったんだろうな。


首を90度に曲げて必死に上を向く桃ちゃんがかわいすぎる。


「こら桃、幸子ちゃんから離れなさい。」

「いや!」


椿さんが桃ちゃんを剥がそうとするが、なかなか桃ちゃんは剥がれない。


桃ちゃん、ガッツあるな。

ふくらはぎに桃ちゃんの小さな指が食い込んで地味に痛い。


「あ、桃ちゃんお姉さんがジュース買ってあげるよ。」

「ほんと?」

「え、幸子ちゃん、」

「私が桃ちゃん見てますので、今はおばあさまの側に居てあげてください。」


椿さんは少し渋ったがお願いね、と申し訳なさそうに眉を寄せながら任せてくれた。

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