神様、どうか。


おばちゃんのお葬式は終始和やかに進んだ。


小さな葬儀場で行われた葬儀は、見知った顔がたくさん。


今年で93歳になるはずだったおばちゃんに、「大往生やね。」と誰もが口を揃えて言っていた。


葬儀が終わると、昼過ぎの便に乗るためにすぐに空港へとたつ。


正直、お酒の席に出れない口実が出来て良かった。


絶対に始まる、結婚はまだかコール。

今の心境ではそれに耐えきれない。


空港までは距離があるので、妹に車で送ってもらう。

妹も私と同じく、お酒の席が面倒くさい口だ。


久しぶりに見た田舎の景色。

みんな、変わってなかったな。


いや、お父さんは結構老けていた。
お母さんは相変わらずパワフルだったけど。


いま、ここに来れてよかった。


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