神様、どうか。
吐くまで呑んだのはいつ振りだろう。
大学のとき、それこそお酒を飲めるようになって間もない頃に先輩から散々飲まされたとき以来かも。
そのとき以降は、ちゃんと自分でコントロールしてたのに。
トイレに駆け込んで何分経ったか分からない。
ようやく気分も落ち着いて個室からでると、水で口をゆすぐ。
フラフラする頭を抱えながら、トイレを後にし店内に戻ると、赤木さんがカウンターで私の帰りを待っていた。
「大丈夫か?」
「はい、だいぶ。」
身体のフワフワ感や頭の痛さは変わらないものの、吐き気は解消されている。
「間宮、タクシー呼んだからもう帰れ。」
そう言ってくれる赤木さんの手には私のバックとコート。
未だに盛り上がっている後輩達に一言声をかけ店の外へと出るが、自分でも何と声をかけたか分からないくらいには酔っていた。