神様、どうか。


「責任、とって貰おうか?」


社長は、背筋がぞくっとするような、意地悪で妖艶な笑みを浮かべた。




ーーーギシッ



上半身を起こした状態の私に、社長が迫り寄ってくる。


「ちょ、ちょっと!」


自由が利かない腕では、逃げることも拒むこともままならない。



「タクシーでの会話覚えてたんだろ?」

「は、はい。」


ち、近い。顔が近い過ぎる。


「なんで、昨日奈々のことを聞いた?」

「え?」

「気になってたのか?奈々と俺の関係が。」


< 250 / 284 >

この作品をシェア

pagetop