神様、どうか。
「社長、彼女いらっしゃらないんですか?」
それは本当に素朴な疑問だった。
だって、社長って彼女の2、3人いてもおかしくないと思ってたんだもん。
「は?居たら君にこんなこと頼むわけないだろう。」
彼女にこんなこと頼めないから身代わりにされるのかと思った。
「年齢的にも君ならまあ丁度いいかと思ったんだ。
出会いも社内でとか適当に言えばいいし。」
「適当にって…。」
「君は俺に借りがあるはずだしな。」
確かにこの前の事故は、私の運のなさのせいで巻き込んでしまったところはあるけどさ。
でも社長自身が、君は関係ないみたいなこと言ってたじゃん。
なんだか納得できない。