神様、どうか。


「やっぱりお姉ちゃんの彼氏なんだ。」

「今、付き合ってる人…。今からここに来るって。」

「お姉ちゃん、分かりやすすぎー。スマホ見た瞬間に、すっごい嬉しそうな顔してるし。」


うっ。そこでばれたのか。

でも仕方がない。だって、実際にすっごく嬉しかったんだもん。

実の妹に冷やかされて、一気に頰が赤くなるのを感じる。


そして、当然のように質問攻めが始まってしまった。


さっきまで真剣な表情だったはずのお母さんまで、ニヤニヤしながら体を乗り出して聞いてくる。

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