神様、どうか。
「でもまあ、あれでいいんじゃない?
私の結婚式でも着てたあの青いドレス。」
「うん。それで行こうと思ってる。」
2年ほど前にブランドショップで買った少し高めのパーティドレスがある。
そりゃ、社長が用意して下さるようなお召し物には見劣りするだろうけど、おかしくはないだろう。
「ちゃんと、アクセサリーも付けていくのよ?」
「分かってるよ。」
それぐらいちゃんと準備しますよ、夏子姉さん。
「あ、指輪していきなさいよ。」
「指輪?」
なんで、と思ってキョトンと聞くと、思いっきり呆れたようにため息を吐かれてしまった。
え、指輪ってそんなに大事?