神様、どうか。
家まで来ると言ってくださったけど、こんなアパートだと何言われるかわかったもんじゃない。
待ち合わせ場所の、アパートから歩いて10分弱のところにあるコンビニまで早足で向かうが、なんと言っても寒い。
ああ、110デニールのタイツが履きたい。こんな寒さの中ストッキングはつらいよ。
そんなことを考え震えながら歩いていると、コンビニに着いた。
遠目からもわかる高級車。
ピッカピカの白のアウディがコンビニの駐車場で浮いている。絶対アレだ。
目指して歩いて行くと、社長が気づいたのか車から降りてきた。
やっぱり、これだったか。
「お待たせしました。」
片手を軽く挙げて合図をしてくれている社長に向かって小走りで近づく。