神様、どうか。

おお、これが社交界か。

会場は、私が思っていたよりキラキラしていた。
華やかな世界に目眩がするほど。


そして、さすが日本屈指のワインメーカーのご令嬢のパーティはウエルカムドリンクもワインだ。


「赤ワインと白ワイン、どちらになさいますか?」

「白ワインで。しゃちょ、いや晃さんも白でお願いします。」


社長に白ワインを渡すと、ものすごく不審な目で見ている。

説明しようと思ったとき、会場が一瞬暗くなった。
そして、照らされる壇上。
どうやら、パーティが始まるようだ。


壇上を見上げると、1人の女性がマイクを持って立っている。


「あの方、ですか?」

「ああ。」


一言で言うならば、すごく美人。

外人を思わせるような、はっきりとした目鼻立ち。特に、目はすごく大きく、意思が強そうだ。


真紅のドレスがとても彼女に合っている。そして、お肌もピチピチだ。なんだかとっても若々しい。

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