神様、どうか。
何か悪い予感がして、緊張しながら次の言葉を待つ。
「ただの機材トラブルだ。君のせいじゃないだろう。」
予想してなかった言葉に正直驚いた。
冷徹とかやり手とか言われてるけど、意外と良い人なのかも。
さすがに殿上人は余裕がある。心が広い、と関心して社長の顔を見ると身震いした。
まるで、虫ケラを見るような目をしている。
「ツイてないだのなんだのは、ただの言い訳だ。運なんて、自分で掴むもんだ。」
腕を組み、眉間に皺を寄せて本当に相容れない様子の社長。
「そんな考え方じゃあ、いい仕事なんか出来やしない。」