俺から離れるな
『んで、お前、なにそれ?』

『何って……桜の木の枝』

『お前さあ、まさか折ったの?』

『ぶつかって折れちゃって桜がいっぱい咲いてたから……花瓶あるかなって思って……』


『ふぅん。ほら花瓶あるぞ。』

蓮也はそう言い洗面所へ行き水を入れてきてくれた。


『ありがと』

『枯らすなよ〜』

『枯らさないってば!』

私が怒ると蓮也が

『枝に力入ってんぞー』と言う。

『んも!』

私はぷんとそっぽを向いた



そして桜の枝を上手く花瓶にさし


『ねえ、どこに飾る?』と聞くと蓮也が、私から花瓶を奪い取り

『ここ』

と言って洗面所に飾った



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