あなたのために花を吐く

 そして昼休み。


 私と佑香は屋上でお昼を食べていた。





「で?屋上に呼び出したのはなにか話があるからでしょ?」

「うん。でも食べ終わってからにしよ?」

「私は大丈夫だから」

「……。分かった。木崎くんに聞いたの」

「花吐き病のこと?」

「うん。やっぱり知ってたよ」

「そっか」





 ちょっと前ならその話を聞いた瞬間に吐いてたのに、今は吐かないどころかスッキリした顔をしていた。


 強くなったね。


 なんかお母さんみたいな気分。


 その後はテレビの話をして昼休みを終えた。
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