甘々王子と黒王子
ドアが開いた途端廊下側にいる女子の視線がそこに集中。

あれ?

真面目に既視感(デジャヴ)?

もしそうだとしたらあの中心にいるのは先輩のはず……

「るーちゃん
ちょっとあそこ見てくるね」

「は〜い、いってらっしゃ〜い」

ホッ

なんとか逃げられた。

別に逃げるためってだけじゃないんだけど。

「恵ちゃんいる?」

昨日?と同じ言葉をあげるその人(声からして確実に浅賀先輩)。

「ど、どうしたんですか?」

「ごめん、
ちょっと教室じゃないところで話せる?」

教室じゃないところ?

まさか秘密の話とか……

私まだ夢の続き見てんのかな?

「いいかな?」

だとしたら行った方がいい気がする。

私はコクンと頷き先輩について行った。

秘密ってのも面白そうだし。

秘密って決まったわけじゃないけどね。
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