甘々王子と黒王子
「恵!」

「分かってる!」

委員長にせかされ、舞台のそでに行く。

そでから少し覗いてみると、もう人がたくさん来ているのが分かる。

ドキドキする……

先輩も後ろの方にいた。

失敗出来ないな……

「恵~」

「るーちゃんは緊張しないの?」

「してるよ~」

そんな間延びした声で言われても……

「恵~
人って書いてごっくんしてみて~」

「え?」

「ほらこうやってごっくん」

「こ、こう?」

「そうだよ~ちょっとだけだけど緊張しなくなったでしょ~」

あ、

ホントだ。

「ありがと
るーちゃん」

「えへへ
どういたしまして~」

「早くって言ってるでしょ!」

「ごめん
委員長」

「頑張ろうね~」

「うん!」




よしッ

スポットライトが顔にあたる。

私はすぅっと息を吸ってセリフを口に出した。
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