甘々王子と黒王子
「るーちゃん〜」

次の日学校へ行った私は『親友』の下に直行した。

浅賀先輩に声をかけることもせず。

いや、これが当然なのかもしれないが……

二日前にOKされたのでね。

妄想だけどさ。

「恵、どうしたの?」

そんな世界一アホバカマヌケな私にもおっとりと聞いてくるるーちゃん。

もう可愛くて可愛くて……

お気付きの方いらっしゃると思いますが

もちろん現実逃避です。

つうかこれマジになったら泣き崩れてます。

「恵?」

あッ

ごめんごめん

癒しを求めに来ただけ。

とは言いにくい。

だってるーちゃん心配してくれてるっぽい。

どーしよどーしよ

選択肢は

一.正直に言う

二.話をそらす

チッチッチッチッ

頭の中でカウントダウンが聞こえる。

ホントどーしよ……




その時だった。

教室のドアがガラリと開いて、第三の選択肢が入って来たのは。

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