嫉妬深い狼と結婚生活⁈
(え……?)
逢沢先輩の言葉に
私は引っかかりを覚えて
彼を見上げる。
『 "あの"濱崎 』って---?
「え……真樹、お前それマジで言ってんの?」
そう言ったサークル長は
逢沢先輩を見ながら
引きつった笑みを浮かべながら
少し震える声で
そう尋ねる。
…何…どういうこと…?
「…あぁ、マジだよ。」
「っ…!」
困惑している私を置いて
2人はそう会話をする。
そして逢沢先輩の言葉を聞いて
サークル長が息を飲んだ。
そして…私を見る。
「…信じられねぇ…。」
そう言って
サークル長は私から1歩後ろに下がって
離れる。
…どういうことなの…?
「…逢沢先輩…圭斗を知ってるんですか…?」
"あの"濱崎…って、
どういう意味ですか…?
と私が尋ねると
逢沢先輩が
私を見下ろしながら、口を開く。
「…濱崎圭斗は
高校でも有名な 不良だったんだ。」
そう言った逢沢の言葉に
私は思わず、目を見開いた。
(-------え…?)
圭斗が…不良…?
私は思いもよらなかった
先輩の言葉を、信じられずにいた。
「そんなの、聞いたことないです…。」
圭斗からも聞いたことないし
確かに見た目は厳ついけど
私の知ってる圭斗は
そんな怖い人なんかじゃ…。
そう思っている私に
逢沢先輩とサークルの先輩達が
私を見ながら口を開く。
「負け知らずの不良で、問題児だった。
喧嘩なんて売った日には、半殺しだよ。」
「今は丸くなったって話だけど…
あの人の強さは、半端じゃない。」
-----あれはまさに 鬼だ。
と先輩達が言う。
まさか……本当に、言ってるの?