【完】恋が終わる前に。




【青山Side】


昼休み、呑気に弁当を食べていた所へやって来た1人の男。


俺の友達で、俺の好きな人の好きな人



「体育館裏行って…」


日向晴だ。


涼しい顔して、他人に興味なくて、焦った所なんて見たことない。


そんな日向が焦ったように俺に言う。


「なんで?」


「いいから、早く。あいつの彼氏だろ」


「え?天ちゃん?」


俺が彼女の名前を口にすると、苦しそうに顔を歪める日向。


「女に呼ばれてるんだよ。多分、文化祭の時と同じやつ」


「……それって、やばいんじゃ」


「だから早く行けって!」


そんなに焦るなら、日向が行けばよかったのに。


言いかけた言葉を飲み込んだ。



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