【完】恋が終わる前に。



体育館裏に行くと、日向の言ってた通り天ちゃんと数人の女子がいた。


傷ついた顔をして日向のことを好きじゃないと言った天ちゃんの顔を、


「………っ」



俺は綺麗だと思ってしまった。



泣きながら、日向の名前を呼ぶ天ちゃん。


悲しい顔をしながら、天ちゃんのことを思う日向。


邪魔者は誰?

そう誰かに問いかければ、きっとみんな口を揃えて“俺”だと言うだろう。


だけど、俺だって良心ばっかで出来てる奴じゃない。


せっかく掴んだ天ちゃんの手を、簡単に離してあげることはしたくなくて、


「天ちゃん…、」


ズルイ俺を許してよ。






【青山Side end】

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