【完】恋が終わる前に。
無理だよ、青山くん…。
だって、はるくんにはもう新しい彼女がいるんだよ。
「天ちゃんは嘘ついたままで後悔しないの?ずっと日向のこと思って泣き続けるの?」
「だって……っ、はるくんはわたしのことが嫌いなんだよ!?無理だよ、怖い…」
はるくんの幸せを願った。
でもそれは、同時に逃げたかったんだ。
はるくんに嫌われるのが怖くて、
わたしはそれから逃げたのだ。
「いいじゃん、元から好かれてたわけじゃないんだし。好きにされるつもりだったんだよね?だったら、最後まで逃げないで。日向の口からちゃんと聞いて」
「……」
青山くんの言葉は、いつもわたしを勇気づける。
怖かった、嫌われることが。
でも、青山くんの言う通りでわたしは元からはるくんに嫌われてたんだ。