【完】恋が終わる前に。
「天ちゃん、行ってらっしゃい」
わたしの背中を押してくれた青山くん。
逃げてばっかりのわたしのことを好きだと言ってくれた青山くん。
「ありがとう、青山くん。大好きだよ」
「俺も大好きだよ。友達として、またよろしくね」
わたしは青山くんに笑顔を向けて、大好きな彼の元へと足を進めた。
その時青山くんが
「……日向は天ちゃんのこと好きなんだよ。悔しいから言わないけど」
そう言っていたことを、わたしは知らない。