【完】恋が終わる前に。
「俺のこと好きなの?
好きじゃないって言わなかったっけ?なぁ、答えて」
「〜〜〜っ」
み、耳元で話さないでほしい。
だって、今のこの状況っていわゆる『後ろからハグされてる』ってことでしょ?
「……す、好きですよっ!大好きですよ!」
恥ずかしくて顔が真っ赤になってるのを隠すために、わたしははるくんの胸へ自分の顔を押し付けるように反転した。
「好きじゃないなんて思ってないです…っ。は、はるくんだけが好きです」
「……はぁ」
聞こえてきたため息に、涙が浮かぶ。
や、やっぱり迷惑だよね。
そう思って離れようとしたら、さっきよりも強くはるくんに抱きしめられた。