【完】恋が終わる前に。
「あとな、瀬名。日向、さっきこの教室覗いてたぞ。今ならまだ下駄箱いるかもよ」
「え……っ!?せ、先生!もっと早く言ってよ!バカ」
「頑張れ〜」
呑気な先生を無視してわたしは
荷物を持って急いで走る。
1分、1秒……少しでも早くはるくんの所に行くために。
「……はるくんっ!」
下駄箱に寄りかかるように経っていたのは、わたしが会いたくてしかたがなかった男の子。
「うるさい」
久しぶりに聞いたはるくんの声。
それだけで涙が出そうになるわたしは、多分もうはるくんなしではダメなんだと思います。