【完】恋が終わる前に。




……キスなんてするつもりなかった。


これは絶対、天が悪い。


潤んだ目で


『じゃあ…自覚できるようなことしてください』


なんてこと言うから……。


ってか俺、キャラ変わりすぎ。


あれか、もしかして俺は実はクールじゃないのか。


ただの甘い男だったりして。


うわ…嫌だな。


「はぁ……」


放心状態の天を自分の部屋に残して、リビングに気持ちを落ち着かせるために降りた。



「……ちっ」


リビングのソファーに座ってイチャイチャしてる俺の兄と幼馴染。


「ね、ゆーくんわたしのこと好き?


あのね、自覚できるようなことして?」


「仕方ねーな……」


うん、待て。ちょっと待て、お前ら。

< 144 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop