【完】恋が終わる前に。
これも毎日のこと。
一緒に帰ってるというか、ほぼわたしがはるくんのことをストーカーしてるといったほうが正しい感じです。
わたしの歩幅に合わせて歩いてくれることも、放課後デートをしてくれることも、家まで送ってくれることもないけど、
「……早く行くよ」
たまに、ほんとーーにたまに振り返ってくれるところがはるくんの優しさです。
「今行きますっ!!」
「………」
プイっと前を向いて、再び歩き始めるはるくん。
これは……まさか!!
「照れて……」
「埋めるよ」
「………すいません」
調子に乗ることは許されません。
一瞬にして黙らせるのが、はるくんの力です。
「はるくん、はるくん」
「………」
「手、繋いでもいいですか?」