【完】恋が終わる前に。
*
試合が始まって10分ほど経った頃
「いた……っ」
足を踏まれたり、わざとぶつかられたり…。
相手チームからそんな事をされることが始まった。
審判は生徒がしてるから、その行動にファールをとられることもなくただ耐えなければいけない。
……そして、思いもしてなかったことが起きた。
バンッ———
「……天!!」
相手のチームの子が投げたボールが顔面に当たった。
でもそれは、多分故意的な行動だったと思う。
「……ら、天!」
友梨香の大きな声が聞こえたのを最後に、わたしは意識を手放した。