【完】恋が終わる前に。
*
「いたた…、あっ!試合」
バッと起き上がり周りを見ると、わたしがいたのは保健室のベッドの上。
「……試合終わってるから」
「え……、は、はるくん?」
ベッドの側に座ってるはるくんと交わった視線。
「お前、ボール顔面に当てられて倒れたんだよ」
「なんとなく、覚えて…ます」
「俺のクラスのヤツだったから、ごめん」
なんではるくんが謝るの?
はるくんは悪くないんだよ?
「はるくんが謝るの、不自然です……」
もし、女の子の行動が故意的なものだったとしてもはるくんは関係ない。
「わたし大丈夫だよ。だから、はるくんは何も気にしないで。あのね、はるくん。これは女の子同士の戦いなんだよ!わたし、負けないもん」
だかね、はるくん。
そんな悲しそうな顔しないで?