【完】恋が終わる前に。
はるくんが気にする必要なんてないんだよ。
「まぁ、でもはるくんカッコよすぎるからね。サッカーしてる時も、神様だと思ったよ」
——あんまり、かっこよくならないでね。
言いそうになった言葉を飲み込んだ。
「……バカだろ」
「知ってる」
重い気持ちを飲み込んだ。
ワガママな気持ちを飲み込んだ。
いいんだ、これで。
だってはるくんの側にいたいから。
「あっ!!はるくん、サッカーの試合大丈夫なの!?」
「キャーキャーうるさいから行きたくない」
……行きたくないで許されるのかな?
「じゃあ、ここにいてくれますか?」
「静かにしてるならな」
「ありがとう、はるくん」
はるくんの優しさは毒だ。
勘違いしそうになるから。
身体に悪いね。