【完】恋が終わる前に。


「あっそ」


……まあ、うん。


返事してくれるだけで幸せだと思わないとダメですよね。


どれだけ冷たい言葉でも、意地悪な言葉でも無視されるよりは全然ましだ。


会話にはなってないかもしれないけど、わたしははるくんと話しをしてるってことになるから。


それだけですごいことなんですよ。


あの、あの、日向晴くんと会話してるって……。


入学したばかりのわたしに教えてあげたい。


はるくんはやっぱりすごく優しい人だったよと。







「…はる!」


ブラブラと神社の中を見て回っていたわたし達。


後ろからはるくんの名前を呼ぶ声が聞こえて振り返ると、30歳後半くらいの男の人が立っていた。


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