【完】恋が終わる前に。


「わたし、青山くんに好きになってもらえるような人じゃないよっ。はるくんのこと好きなのに……っ、離れないといけないのに出来ないの」


「離れる?なんで?」


「約束したから。文化祭終わるまでにわたしのこと好きになって欲しいって。でも、はるくんは早く文化祭終わって欲しいんだって…」


青山くんに言ったのは、そんなことしなくていいよという否定の言葉が欲しかったからなのかもしれない。


誰かに言って欲しかった。

でも、それはわたしの気持ちの押し付けではるくんのこと何も考えてないんだよね。


「天ちゃん、やっぱり俺と付き合おうか」


青山くんの言葉にわたしは小さく頷いた。






はるくんの幸せだけを願った。


——早く文化祭が終わればいいのに。


その意味ははるくんに聞かなくても自分で分かる。


自分で突き出した条件だからね。


自分勝手なわたしに3ヶ月も付き合ってくれてありがとう。


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