【完】恋が終わる前に。


30代後半の中年男性の気遣いとか一番いらないから。


変に察してくれなくていいから。


察するならすべて察して、そっとしとくものだから。


教師が生徒の恋愛事情に口出しするものじゃないからっ‼


しかも、教室にいる人達はだいたいのことを知ってるせいか空気が重い。


重すぎる。


「二人ともいいかー?明日、10時から見回り開始するから5分前には俺のところ集合な!じゃあ、解散。明日も頑張ろう」



一人、笑顔で去っていく先生を真顔で見つめることしかできなかった。


「青山くん、少し待ってて」


「え?うん、わかった」


2人で見回りをするくらいならわたしは1人でする。


面倒ごとが大嫌いなはるくん。


今だってきっと心底嫌だと思ってるだろう。



< 98 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop