✿桜ヒラヒラ舞う頃に…❀

八木千代と申しますっ!


…、あれ、こ、ここってあの壬生浪士組の屯所ではないでしょうか。。。?


うん。そうだね。門に壬生浪士組って木板があるし。


噂では怖い人達がいるって言うけど、でも実際に私を助けてくれたり、沖田さんみたいないい人だっているんだから噂とは案外違うのかも…。



門を潜ると広めの庭と、その少し奥に玄関が見えた。



「あ、総司っ!今日は戻ってくんの早かったな!」


門の横に生えていた梅の木の影からヒョコっと私と同じくらいの年齢の男の子が出てきた


「…平助くん。今日はって何なのさ。今日はって」

若干むくれてるのは気のせいでしょうか…?



「いやーいやー、悪ぃって!(笑)で?その女の子は誰だ?」


「あー、土方さんにお客さん」


「へー?」



ジーっと見られてる…。ど、どうしよ!?凄く気まずい。そ、そんなに見ないでぇー(泣)


「ところで、平助くん。その手に持ってる黒い物体は、なに?」


「ああ?これか?野菜のお浸しだ!」

これが、お浸し?


あれ?お浸しって黒くなるものだっけ…?


「もしかして、それ夕餉に出てくるとか言わない、よね?」


お、沖田さん若干顔色が青いですよ!?
でも、確かにこれは…



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