✿桜ヒラヒラ舞う頃に…❀


その後色々あったけど、なんとか土方さんって人の部屋の前までたどり着いた。


「土方さんー!沖田です!只今帰りましたっ!あと土方さんにお客さんです!」


あ、あのー、沖田さん?もう障子開けてますよね?そこは断りを入れてからの方が…。いや、でもそれだけ親密な関係ってことよ…ね?


「おい、総司…。てめぇは何度言えば気が済むんだ?声は障子を開ける前にかけろって」


あー。
うん。私と思ってたのね。


「すみませーん(笑)」


沖田さんっ!それわざとなの!?土方さんって方を絶対に煽ってるよね!


「はぁ。で?客?客間に居るのか?客が来るなんて聞いてないが…」


ちょうど沖田さんの影になって見えてないのかな?


「いやだなぁー、土方さん!ここにいますよ!てか客間なんてありましたっけ?」


「一応てめぇもここの隊士なら場所くらい把握しとけよ。てか、は?ここにいる?」


あ、これは早くちゃんと姿が見える位置に移動しなくてはっ!

「あの、こんにちは…」

「…?あ…。昨日の甘味処のとこの。」


「あの、昨日は危ない所を助けて下さり、本当にありがとうございましたっ!」

バッと勢いよく頭を下げた

「ああ…。あの後は大丈夫だったか?」


「はい。お蔭さまで、何ともありませんでした。昨日は助けていただいたのにお礼も言えなくて…」


「いや、気にしなくていい。それより、何故総司と一緒なんだ?」


「あー。桜の木の上でお昼寝してたんですけどー、なんか見たことのある子が木下に居るなーと思ったら昨日の子だったんです」

沖田さん、お昼寝してたのね…。起こしちゃった、て事かな…?

「はい。それで、沖田さんにお礼がしたいって頼んで連れてきて貰ったんです。あ、そうだ。これ、ホントつまらないものですが…」


途中で買ってきた団子や羊羹を包んだ袋を渡した。

「いや、気を使わなくて良かったんだが…。それに俺達は町の治安を守るのが仕事だ。当然の事をしただけだよ」


か、かっこいい…


< 13 / 13 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop