【⑤おまけ】オオカミさんの新婚事情 上司とイキナリ結婚したら。
『失礼しまっス』
ハヤト君は、素早く部屋を立ち去った。
そういえばヤツは、昔から要領が良かった。
「赤野、説明」
「うっ……スミマセン」
残された私は、正座で腕組みをするオオカミさんにビクビクしながら向かい合う。
説明は端的に、ヤバイ事ほどタイムラグをおかず正直に。
かつて上司だった彼に散々言われてきた事だ。
________
説明の後、彼はとても苦い顔をした。
「くっ、元カレだと…
本来なら…イヤ、まあ良い。
……今日は、外食でも行くか?」
「あれれ?…怒らないんですか?」
耳に手を当てて怒号に備えていた私は、おもわず拍子抜けしてしまった。
「はっはっは!バカだな。
俺がそれくらいの事で、可愛いオマエを叱ったりするもんか。…さあ、行こう」
手を差しのべて、にこやかに微笑む。
またしてもキラキラスマイル…
あれ?
さっきハヤト君に言われた時、何か考えてたような…
「あの…オオカミさん?」
「ん?」
はうっ、ス・テ・キ。
首を傾げた彼の仕草が、余りにも眩しくて、私はまたもやそれを忘れた。
もともと、惚れっぽい体質なのだ。
「…ううん。あの…ツーショット…自撮りしたい」
「は?」
腕を組み、マンションを出るシアワセ。
しかし_______
その時私は、一瞬彼の瞳に映った獰猛な光に、きちんと気づくべきだったのだ。
ハヤト君は、素早く部屋を立ち去った。
そういえばヤツは、昔から要領が良かった。
「赤野、説明」
「うっ……スミマセン」
残された私は、正座で腕組みをするオオカミさんにビクビクしながら向かい合う。
説明は端的に、ヤバイ事ほどタイムラグをおかず正直に。
かつて上司だった彼に散々言われてきた事だ。
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説明の後、彼はとても苦い顔をした。
「くっ、元カレだと…
本来なら…イヤ、まあ良い。
……今日は、外食でも行くか?」
「あれれ?…怒らないんですか?」
耳に手を当てて怒号に備えていた私は、おもわず拍子抜けしてしまった。
「はっはっは!バカだな。
俺がそれくらいの事で、可愛いオマエを叱ったりするもんか。…さあ、行こう」
手を差しのべて、にこやかに微笑む。
またしてもキラキラスマイル…
あれ?
さっきハヤト君に言われた時、何か考えてたような…
「あの…オオカミさん?」
「ん?」
はうっ、ス・テ・キ。
首を傾げた彼の仕草が、余りにも眩しくて、私はまたもやそれを忘れた。
もともと、惚れっぽい体質なのだ。
「…ううん。あの…ツーショット…自撮りしたい」
「は?」
腕を組み、マンションを出るシアワセ。
しかし_______
その時私は、一瞬彼の瞳に映った獰猛な光に、きちんと気づくべきだったのだ。