【⑤おまけ】オオカミさんの新婚事情 上司とイキナリ結婚したら。
「それになんだ!
 こないだのヤツ…元カレだぁ?
 俺の前でそんな奴とイチャイチャするな!」

「そんなつもりでは…」

「さらに!熊野のヤツにどこまでサセた⁉
 その他にもイロイロ…この3年というもの、どれだけの嫉妬と妄想に耐えたと思ってる……」


「そ、そんな事初耳ですよぅ!
 大体、早く言って下されば私だって決してヤブサカでは…」


「………言えなかったんだ」


「え?何?聞こえない…」


 暫し沈黙。


「な、何でもない…
 いいか、これからは俺以外の異性にむやみに抱き付くな?」

「…はい」

「外で露出の高い服を着るな?
 ウチならば問題ないから」

「ふぁい…」

…服装に厳しい訳ではなかったらしい。



 彼が終に、もう1歩を踏み出した。

 「あ…」

 2人のう間にはもう一分の隙間もない。

 パノラマのガラスに張りつけられた身体が、震え始める。

 美しく冷酷に彼が笑んだ。
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