【⑤おまけ】オオカミさんの新婚事情 上司とイキナリ結婚したら。
一方、こちらが出身のオオカミさん。
彼の実家は、新居から小一時間ほどの距離にある。
初めてお会いする彼の家族に、私はガチガチに緊張していたのだが…
こちらはもう大歓迎で、揃って私をお出迎えしてくれた。
「いっやあ、コイツにこんな可愛いお嬢さんが来てくれるなんてねえ」
「やめろっ」
照れ顔の父親に頭をバシバシ叩かれてて、彼は子供みたいに反抗した。
「ホントに」
おっとりした印象の彼の母親は、ちょっと寂しそうな顔をして、そっと目尻を押さえている。
ニコニコと愛想笑いしながら、心の奥で、私は少なからず驚いていた。
なんて普通の、なんて善良な人逹なんだろう。
この両親から何故、このモンスターが誕生したのか、全く分からない!
と、未婚だという彼の姉・夏子さんが、スススと私に寄ってきた。
(あのね、トーコちゃん。
コイツ、スッゴいヤらしいからね、気をつけた方がいいよ。
何せ中学の頃…)
「だ、黙れっ、ブス。余計な事言うな!』
気付いた彼は、父親のヘッドロックから逃れると、物凄い剣幕で私を彼女から引き剥がした。
一体何をやったんだろう。
『いつでも遊びにおいで~~』
昼食にご馳走して頂いた後。
ニコニコと手を振っている家族の好意の言葉をよそに、彼は大急ぎで私を連れ去った…
彼の実家は、新居から小一時間ほどの距離にある。
初めてお会いする彼の家族に、私はガチガチに緊張していたのだが…
こちらはもう大歓迎で、揃って私をお出迎えしてくれた。
「いっやあ、コイツにこんな可愛いお嬢さんが来てくれるなんてねえ」
「やめろっ」
照れ顔の父親に頭をバシバシ叩かれてて、彼は子供みたいに反抗した。
「ホントに」
おっとりした印象の彼の母親は、ちょっと寂しそうな顔をして、そっと目尻を押さえている。
ニコニコと愛想笑いしながら、心の奥で、私は少なからず驚いていた。
なんて普通の、なんて善良な人逹なんだろう。
この両親から何故、このモンスターが誕生したのか、全く分からない!
と、未婚だという彼の姉・夏子さんが、スススと私に寄ってきた。
(あのね、トーコちゃん。
コイツ、スッゴいヤらしいからね、気をつけた方がいいよ。
何せ中学の頃…)
「だ、黙れっ、ブス。余計な事言うな!』
気付いた彼は、父親のヘッドロックから逃れると、物凄い剣幕で私を彼女から引き剥がした。
一体何をやったんだろう。
『いつでも遊びにおいで~~』
昼食にご馳走して頂いた後。
ニコニコと手を振っている家族の好意の言葉をよそに、彼は大急ぎで私を連れ去った…