【⑤おまけ】オオカミさんの新婚事情 上司とイキナリ結婚したら。
♪ピンポンピンポンピンポン♪
「……?」
ヤケクソに鳴ったドアホンの音で、目を覚ます。
時計を見れば、もう夕刻。
…やばい。寝てて、ゴハンを作ってない。
「ハイハイハイハイ」
思いながらも独り言、急いで玄関に出る。
「は~~い!」
勢いよくドアを開けると、ガンっと嫌な手応えを感じた。
「うわっ‼…いっ…てぇ」
「す、スミマセン!」
モニターを見る習慣がない私は、“あれ?”とカメラを覗いていた宅配人に、勢いよくドアをぶつけてしまった。
しかしこの人、どこかで見たような…。
痛そうに頭を抱えた宅配人が、涙目で顔を上げた。
「あ~~‼ハヤトくん!」
「トーコじゃん!」