《完結》ねえ、私の事好き?
Ⅲ
元の街に戻ってくると咲奈と幹太と別れて帰り道を一緒に歩いた。
もう私の家はすぐそこだ。夕方の5時のチャイムが鳴る。
まだ、一緒にいたい。
そんな思いがよぎる。欲張りかな?
急に止まった私に声をかけてくれた彼。
「どうしたの?」
「…私……まだ、一緒にいたい…。」
ああ、言ってしまった。ちらっと彼を見てみると赤くなっている彼がいた。
「…俺も」
照れているのか顔を半分手で隠して、そう答えた。
私の愛おしい彼。