生きる。~番外編~
「きっと由茉顔覚えられるな。」
「なんで?」
「ここ、高いだろ。
なのに一気に3つも買ってくなんてな。
しかもその若さで。
付き人までいるしどこかのお嬢様なんだろうな
とは思われてる。」
「あぁ、なるほどね。」
そうなると来にくいよね…。
爽に接客してもらいたいし
今度からはちゃんと伝えておくか…。
「あ、あのバッグかわいい。」
私が見つけたのは四角い小さなピンクのバッグ。
「あれ?濃いピンクの?
見る?」
「うん、見たい。」
私がそういうとショーケースから出してくれた。
「その色は若いうちに持ってた方が華があるよな。
由茉は服も上品になってきたし浮かねーよ。」
「かわいー。
で、いくら?」
「150+税」
150万!?
「……………そんなの、買っていいのかな…。」
「湊、この前時計新しくしたろ。
あれは200万越えてるよ。
そんなの気にしなくていいんじゃない?」
200万!?あの人そんなにお金を使うのか!
……………まぁセレブだもんなぁ…。
「……………一応相談してから…。」
私は湊に電話を掛けた。