生きる。~番外編~
「私は生まれつき心臓が弱くて
7歳からアメリカで闘病生活してました。
あそこの病院に来る子たちはほとんどが助かりません。
ほかの病院では手に終えなくなり、
あの病院に移されます。治る子ももちろんいます。
私はあの病院に行って治療を初めてから
全く発作が起きなくなり、問題なく16歳を迎えました。
その時に美波が来ました。
美波は車イスで病室まで来て、最初の頃は
お喋りもするし笑うし歩くし、元気でした。
でもすぐに状態は悪化していきました。
美波は集中治療室に移りました。
そんなとき、ドナーが見つかりました。
私たちは移植手術しか助かる道はありませんでした。
私はそのドナーを移植して助かりました。
でも美波のドナーは見つからずにどんどん悪化し…
1月25日、16歳でこの世を去りました。
私は美波に頼まれて湊に会いに行きました。
美波は誰にも言わずにアメリカに来たので…。」
私は淡々と喋った。なにも考えずに。
思い出すと泣いてしまうから。